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2009年 6月

2009年6月30日(火) - 夏休み旅日記4/香川〜倉敷

 6時起床。今朝も雨がぱらつくあいにくの天気だが、梅雨時にしては良しとしなければ。
DSCF1755 朝食はミュージアムから1kmほど下がった「ビーチ」というホテル棟に並んである「テラスレストラン」なので、K子さんと散歩がてら傘を差して出かける。大竹伸郎・草間彌生他現代アート作家の作品が、丘の上や砂浜のあちこちに置かれてあるので、そのうち道端のゴミも誰かの作品化と思ってしまった。
DSCF1763 レストランでリッチな“モーニング”。テラス越しに見える瀬戸内を行きかう船がこんなに多いとは思わなかった。ショップで「ポストカード/トートバッグ」を買い求め、そのままルームキーを使ってホテル棟の「ビーチ」に入ると、杉本博司の作品を中心にコレクションされており、なんとも贅沢なひとときを過ごす。送迎バスが行ったところだったが、フロント氏が車を出してミュージアムまで送ってくれる。
DSCF1773チェックアウト時間まで館内を歩き回ったりのんびり過ごした後、2kmほど北へ行った「地中美術館」へ向かう。展示されている作品は数えるほどだが、それらの作品だけではなく、安藤忠雄設計の建物自体も見ごたえがある。モネの絵もすごかったが、タレルの作品にはびっくり。カフェで一息入れてから送迎バスで島の東の本村(ほんむら)地区へ移動し、「家プロジェクト」の中から4作品を歩いて見て回る。それにしても雨脚は少しずつ強くなったきた。
 桟橋まで乗った送迎バスを運転しているおじさんに、美術館ができてからの島の様子について話を伺うことにする。「とにかく人が来るようになったけど、あっち(ベネッセの施設群)は高いし、民宿、といっても寝るだけだが、みんな部屋を貸すようになったが、食べるところがなくてね。そうそうコンビにもないの。みんな船で向こう(宇野)に行くからね。本村にあるうどん屋も人で一杯だけど、おなかが空いてるから旨いんだよ」

 13時55分の小型船で宇野に引き返し、JR宇野駅で電車の時間を見ると1時間に1本でまだ30分もある。5分後に岡山駅行きの特急バスがあったのでこれにしよう。
 平べったい印象の岡山市街を抜けて駅に到着。家から持ってきた“かきもち”をつまんでばかりいたから二人ともおなかは空かず、そのままJR線で倉敷に行く。目的は古本屋の蟲文庫さんで、駅前のタクシーで行き先を告げると、番地分からないですかね……初めて聞く店ですわ、と運転手氏。しばらく地図で探してくれて、ハイ行きましょう、と強くなった雨の中車を走らせる。老婆心ながら、あうん堂にタクシーでいらっしゃる方がおられましたら、番地だけは控えておいてくださいね。

 蟲文庫さんは雑誌や本で時々紹介されており、店構えを見ただけで何度か来たことがあるような印象を受ける。帳場に座っている店主の田中さんにご挨拶、彼女もあうん堂のことはご存知だったので、イカッタ。20分ばかり店内の本棚を見たり彼女と古本屋の話などして、金沢に「日陰植物の会」というものがあるので是非会のイベントに来てください、とお願いしたところ、能登に「こけ」の知り合いがいらっしゃってこの間も訪ねて行きました、とのこと。いつか愉しいことができそうだ。ちなみに彼女は古本屋のかたわら「苔(こけ)」の研究もしています。古本は『ぼくらの国なんだぜ』(N.ヘントフ/晶文社)と、新刊は彼女の『苔とあるく』(WAVE出版)を日陰植物の会のメンバーに贈るためサインをしていただき店を後にする。
 倉敷駅から岡山に引き返し、入ってきた17時40分発の「のぞみ」に駆け込んで新大阪駅へ。今夜は再び伊丹のSinさん宅に泊めてもらうのだ。

 夜、Sinさん宅で彼の仕事帰りを待って博多から送った“水炊き”の鍋をみんなで囲む。アヂアヂと言いながら口にする鶏とスープの美味しいこと、缶ビールがどんどん空いていく。そろそろ旅は終わるのだ。

【本日の主夫&主婦レシピ】

<朝食> (テラスレストランで)モーニング
<昼食> (抜き)
<夜食> 水炊き/缶ビール




2009年6月29日(月) - 夏休み旅日記3/福岡〜香川

 6時半起床。窓の外は少し雨が降っており、風が強く那珂川の川面に波が立っている。シャワーを浴びてからホテルの近くを散歩がてら朝食を取りに出かける。
DSCF1742 ホテルがあるのは中州の西の那珂川沿いで、なるほど西日本第一の歓楽街と言われるだけのことはある。店の看板には、韓国語・中国語・英語の表記があり、ここはどうみてもアジアの街だ。目に付いたミスドとモスバーガーだが、今朝はモスバーガーで“モーニング”にしよう。ホテルに戻る途中、「中州流」とかかれた山笠に半被を着た兄さん(オヤジさんもいるが)たちが取り囲んでなにやらやっているのを見ながら、K子さんは先にホテルに戻り、私は出会い橋の上でスケッチする。

 9時半、キャリアS妻・kayoさんが小雨の中をホテルに来てくれる。彼女には今日も一緒に博多のお土産を買うのを手伝っていただくのである。地下街を抜けて天神の岩田屋へ、こんな開店時間前に並ぶのは初めてだわ、とkayoさん。お目当ての“めんたいこ”売り場には専門店がなんと10店舗はあるだろうか……ウロウロしていると、私たちはここ(の店)です、との彼女の一言で迷わずどぉーんと買い求めるのであった。昨夜は博多名物の“水炊き”を口にできなかったので、とkayoさんが他の売り場から私たちへのお土産に買ってきてくださったので、お言葉に甘えて“めんたいこ”と一緒にクール便で金沢はじめあちこちに送る。
 地上に出ると雨は少し強くなり、とにかく蒸し暑い。大丸そばのkayoさん行きつけのカフェに飛び込み、3人でのんびりこれからのお互いの暮らし方について歓談。
DSCF1747 昼食はお待ちかねの“博多ラーメン”で、それも昨夜から話を聞いて楽しみにしていた「個室ラーメン」屋へ向かうが、K子さんも私も思わず駆け足になっていたと正直に画いておく。入口で食券(690円)を買い求めて店に入るとカウンターにはなるほど仕切りがあり、目の前にはのれんが下りている。麺のゆで具合からネギの刻み方、にんにくやチャーシュウの量など5項目を紙に記入して奥のオネーチャンを呼び待つことしばし。その間に状況写真をすばやく撮って、のれんの奥から出てきたラーメンに舌鼓を打つ。
 12時過ぎ、地下鉄で博多駅に移動し、kayoさんに見送られて新幹線ホームに上がり、「のぞみ」の自由席に乗り込む。今度博多に来るのはいつのことだろう。

 14時半、岡山駅着。駅ビル内のスーパーで夕食の買い出しに励むのは、「リッチなホテルで質素なディナー」が今夜の私たちの合言葉だからである。15時15分発宇野行きの普通電車に乗り込み、終点の宇野へ。かつて本州と四国を結ぶ宇高連絡船の乗換駅として活気のあったことは、元国鉄マンとして何度か目にしていただけに、今目にする瀬戸大橋線の開通後の宇野駅の光景はただただ寂しい限りだ。

 駅前の桟橋から直島行きのフェリーに乗船、およそ20分で香川県・直島に到着。今夜の宿泊先となるホテル「ベネッセ・ミュージアム」の送迎バスに乗り込むのは、私たちと外国人カップルの4人であった。安藤忠雄氏の設計となるミュージアム兼ホテルは是非泊まってみたかったので、“博多ラーメン”に負けないくらいの駆け足でフロントに向かったのである。
DSCF1779 部屋はミュージアム302号室。窓の向こうのテラス越しには雨にかすむ瀬戸内海の穏やかな風景が広がり、遠くには瀬戸大橋が見える。ミュージアムとリフトで登るオーバルは宿泊客のみ限定で時間はフリーということなので、暗くなる前に一回りしてから部屋でのんびりと夕食。
DSCF1770 夜、再び館内の作品を見て回るが、意外にお客さんの姿が多いなあ。テレビのない部屋に戻ってのんびり本読みしていると、フロント係が“おにぎり”の夜食を届けてくれる。「質素なディナー」に気づかれたかしらん……愉しい夏休みはまだまだ続くのだ。

【本日の主夫&主婦レシピ】

<朝食> (モスバーガーで)モーニング
<昼食> (一蘭の)博多とんこつラーメン
<夜食> (持込の)チャーハン/ネギトロ巻/缶ビール
ここに本文


2009年6月28日(日) - 夏休み旅日記2/大阪〜福岡

 6時起床。静かに荷物を整理して、静かにSinさん宅を後に新大阪駅に向かい、7時12分発の「のぞみ」で一路博多へ。元鉄道員だが「のぞみ/N700系」に乗るのは初めてだ。日曜日の早朝だからか指定席はD・E席側にのみお客さんが集中、(車両が)片がらないかね、と隣の席のK子さんが昨日買っておいた“パン”をかじりながら訊いてきたので、寝たふりをする。博多到着まで、北尾トロ『ぶらぶらヂンヂン古書の旅』(文春文庫)読了。

 9時40分、博多駅到着。中央口でキャリアKさん夫妻と待ち合わせだったが、東口から出たのでちょっと迷ったものの無事に逢えてイカッタ。仕事の関係で1年間金沢に暮らして2年前福岡に戻ったKさん夫妻は、あうん堂つながりで親しくお付き合いをしているお客さんの一人で、昨年の秋に金沢でお会いして以来である。どうもどうも、と挨拶を交わしながら駅・筑紫口にあるレンタカー会社で車を借りる。車はプリウスで、勝手の違う操作を係員に習い、めざすは大分県中津・耶馬溪近くの「豆岳コーヒー」だ。
 
 車内ではKさん夫妻とお互いの近況などずっと喋りっぱなしのまま、九州道路日田インターで降り、そのまま212号線で耶馬渓方面に向かう。心配した雨も降らず、車窓には杉山と田んぼが広がり、のどかな風景を愉しんでいるうちに道は細くなってきた。とにかくケータイが届かないところです、となんども豆岳さんから聞かされていたので覚悟はしていたが、やっぱし心配顔の4人であった。DMの案内に従いおよそ1時間40分で無事に豆岳さんの珈琲焙煎所兼カフェに到着。こんにちはー、と声を掛けると、あれーどうしたんですか? とびっくり顔で豆岳さんが店の中から顔を出す。この驚く顔を見たくてやって来たから、イカッタ、イカッタ。

DSCF1738 福岡県境に近い標高400mの山中にある豆岳コーヒーのオーナーF君は、奥さんのWさんと能登・二三味珈琲で修行をしていたことからあうん堂でも顔なじみの二人なのである。2年前、故郷のこの地に戻り、屋根裏部屋が付いている小さな焙煎小屋を仲間たちと作り、Wさんがカフェに出すスイーツを担当している。鳥のさえずりと風にそよぐ木々の音を聴きながらコーヒーを飲んでいると、時間が止まったようで実に気持ちがいいのだ。店の向こうに見える自宅から目を覚ました息子さんを連れてやって来たWさんを驚かして、しばし歓談。

 裏耶馬渓にある蕎麦屋で遅めの昼食を取り、玖珠インターから福岡に戻り、レンタカーを返して今夜の宿泊先の東急エクセルホテルにチェックイン。
 Kさん夫妻の案内でけや木通りにある「美々コーヒー」でコーヒータイム。天神方向に少し戻ってKさん妻のお気に入りの新刊書店「ブックスキューブリック」を覗き、文庫を1冊購入してから夕食のため中洲川端・櫛田神社へタクシーで移動。1日から始まる「祇園山笠」のハイライトとなる神社だそうで、広い境内では観覧席の仮設スタンドが作られている。

DSCF1741 神社正面にある居酒屋で、愉しい夕食会。Wさんたちが、さつまあげ・刺身・ごまさば等々博多ならではのメニューを注文してくださり、大満足。夏の終わりには東京へ引っ越すというWさんの心情を伺って、感心しきりのあうん堂であった。激しい雨がやんだところでお開きとし、おなかがいっぱいなので“博多ラーメン”の提灯を横目に、大きな「山笠」は遠目に見ながら、ホテルまで4人歩いて移動。
 再び降り始めた雨の中、ホテルの前からタクシーで帰宅するKさん夫妻を見送り、そのまま部屋に入ったところでダウン。愉しい旅はまだまだ続くのだ。

【本日の主夫&主婦レシピ】

<朝食> パン/缶コーヒー
<昼食> とろろそば
<夜食> 博多の味メニュー/生中


2009年6月27日(土) - 夏休み旅日記1/金沢〜大阪

 6時半起床。のんびりスーツケースに5日分の着替えと食料、そして本を詰め込んだところで、朝食。
 8時20分、タクシーにK子さんと乗り込み金沢駅へ。百番街・越山であらかじめ注文してあった“氷室まんじゅう”を5包(34個)受け取り、ホームでサンダーバードがやって来るのを待つ。夏休み旅行は今日から5日間の予定で九州は福岡まで足を伸ばすのだ。今回はあうん堂つながりのお客さんやお店を訪ねる旅で、果たしてどうなることやら……。

 11時40分、大阪駅に到着。尼崎在住のS嬢と溶着ホームで待ち合わせ、彼女の案内で市内のブックカフェ2軒を訪ねることにする。最初に予定していた「貸本喫茶ちょうちょぼっこ」は、今月の営業は終わりましたとHPに書いてありました、とS嬢。いやいや、スタートからこれだ。それじゃあ、と予備リストに挙げていた肥後橋近くの「Calo Bookshop&Cafe」に変更し、そこだったらそう遠くないから、と3人で歩いていくことにする。
 ビルの5Fにある新刊美術専門書がメインのこじんまりとしたこのお店、入口がギャラリーになっており、ちょうど絵本原画展を開催中である。窓際がカウンター席となっており、“ジュース”をオーダーしてから本棚を見て回る。ポストカードやノートを手にレジでオーナーのIさんと立ち話。『そらあるき』を読んでいるそうで、(あうん堂を)知っています、とIさん。ちょうど飯沢耕太郎さんがいらっしゃるのでご紹介します、と言われ、振り返るとカウンター席の隣にいらした男性客であった。写真評論家としてのお名前は知ってはいたが、わー「きのこ」の飯沢さんだ、と興奮気味のS嬢。キノコ大好き人間の彼女は、飯沢さんのキノコ本の愛読者だそうな。最新刊の『きのこ文学大全』(平凡社新書)を買い求め、氏のサインと金沢で「女子日陰植物の会」が主催するイベントへの参加をお願いするのであった。

DSCF1727 午後、興奮冷めやらぬS嬢と次のポイントに移動する。途中、時々ここに買いに来ます、というパン屋さん「Boulangerie Takagi」を教えられ、明日の朝食用にK子さんが長い順番をついて買うのを外で待つ。タクシーで天満に移動、四丁目のお好み焼屋・千草で遅めの昼食を取ってから、JRで玉造駅近くのブックカフェ「beyer」を探して入店。ここはオーナー夫妻が昨年の夏あうん堂に来てくださり、機会があれば是非訪ねたかった店である。あいにく奥さんは不在だったが、ご主人としばし本談義。いろいろ刺激を受けて大阪駅に戻り、S嬢と別れて伊丹Sinさん宅に向かう。
 一休み後、Sinさん一家と駅近くの無国籍料理屋で愉快に夕食。帰宅後、明日は早いので早々に休ませてもらう。22:40就寝。

【本日の主夫&主婦レシピ】

<朝食> トースト/ミルク
<昼食> お好み焼/焼そば/ビール1
<夜食> 無国籍料理/生中3


2009年6月26日(金) - 夏休み日記3/早起きは三文の…

 6時起床、着替えもそこそこに隣家の書庫で昨日に続いて出品本の整理。一汗かいて出来上がったのは、ダンボール箱が7個に紐で縛った束が3本か……ゴロゴロで車に積み込み、朝食。

 午前、野々市・交遊舎での「古本市」に参加。4点に分けて出品したものの、結果は五割。続くフリ市(オークション)でなんとかもう1点落としてもらう。

 午後、一度東山に戻って残ったダンボール箱を下ろし、代わりに不要なLP盤およそ100枚を車に積み込み中古レコード屋に持ち込む。オーナーが昼食で不在だったため、そのままレコードを預けて駅前のフォーラスへ行き、タワーレコードで『LIVE 1969』(Simon&Garfunkel)を購入。輸入盤で安かったので隣のクラシックの棚から、『ヤナーチェク/シンフォニエッタ』(シカゴ交響楽団/小澤征爾)も買ってしまった。1Fのパンショップ・ピゴでアイスコーヒーを飲みながらCDのライナーノーツを読む。
 預けたままのレコード屋に寄って代金を受け取る際、折角なのにカビがあって安くてスミマセン、と顔見知りのオーナーから謝られるが、こちらは引き取ってもらえただけでありがたいし、たった今買った2枚のCDに置き換わったと思えば十分だ。

 店の駐車場でリブロの外商Mさんと出会い、もうご存知かと思いますが、と1枚の書面を手渡される。来月で店舗を閉じることに、とありビックリ。そういえば昨日の同店内の様子はなんとなく寂しかったなあ。車を持たない本好きはこれからどこに行けばよいのやら……。

 夜、買ってきたCDを聴きながら、日記を書き込みアップ。ザウスNさんからリブロ閉店の件でメールが届いたので、街の本屋のあり方について返事を書く。明日からの旅行の準備だが出発が9時なので明日にしよう。0:30就寝。


2009年6月25日(木) - 夏休み日記2/ブッダの旅

 午前、会計整理。月末にかけて旅に出るので、今日中にあうん堂の会計を締めて、銀行などあちこちに支払を済ませておかなければならない。K子さんは、招待券があるの、と朝食後すばやく駅前のフォーラスに出かけて行ったが、私は電卓片手にため息をつくのであった。支払先ごとに区分けした封筒は全部で5枚か……なんとか片がついたと思ったら、古書組合の市会計が終わっていないことに気づき、慌ててそちらも片付けたらお昼になっていた。

 午後、映画から帰ったK子さんに銀行回りをお願いし、隣家で明日の古本市に備えて出品本の準備をおこなう。この休みの間には思い切って在庫本の整理をしようと思うのだが、いざ本を前にするとたかが市用の出品だけなのに遅々として進まない。コマッタ、コマッタ。

 夕方、レンタカーを借りに行き、帰りに駅前のリブロ書店に立ち寄る。2Fレジ前の平台の半分ががら空きになっていて、なにかフェアでもやるのだろうか。それにしてもこれはちょっといただけないなあ。新聞広告で気になっていた、宮本輝『骸骨ビルの庭%uE38AA4%uE38AA6』(講談社)、『山下洋輔の文字化け日記』(小学館文庫)に、先日読んだ『尾道坂道書店事件簿』に出てきた『明日の広告』(佐藤尚之)と『私家版・ユダヤ文化論』(内田樹)の新書2冊を購入し、帰宅後さっそく宮本輝本から読み始める。

 夜、仕事帰りの囲碁のFさんと3人でカフェで軽く夕食を済ませてから、3年前にNHKで放送された『仏教への旅(第1回)』のDVDを見る。80歳のブッダが最後の旅をした場所を五木さんがたどるというドキュメントで、最近仏教に関心を深めているFさんをお誘いしたのである。ブッダもすごいが、五木さんもすごい人だとあらためて思う。私も煩悩に迷うことなく、週末の旅に出なくては。
 ベッドで宮本輝本を読み、0:30就寝。

【本日の主夫&主婦レシピ】

<朝食> ホットケーキ/珈琲
<昼食> 白身フライ/メンチカツ/ごはん
<夜食> 海鮮丼/地ビール1




2009年6月24日(水) - 夏休み日記1/講演会

 6時起床。休みに入るとコーフンして寝ていられない。いつもより30分は早いウォーキングにK子さんと出かけ、帰るとPCを開いてメールチェック。父が掃除にやってきたが、明日から父も夏休み!というわけだ。

 8時40分、なんか(父が掃除を)しないとボケるがでないかね、と話す母と一緒に、タクシーで一ヶ月ぶりの大学病院へ出かける。とにかく受付の後の待ち時間が長いということは前回の来院で学習したので、今日はバッグにしっかりと本を2冊入れてきたのだ。廊下の向こうから母を呼ぶ看護士さんの声と優しい声の先生の話を聴くのが私の役目なので、耳はそちらに目は本に集中したおかげで、児玉憲宗『尾道坂道書店事件簿』(本の雑誌社)を一気読み。これでも本屋の端くれの私にとっては刺激的な一冊である。11時半、夏の青空の下を母と一緒にタクシーで帰宅。

 午後、久しぶりにニークワークスUさんから、事務所を整理したら廃紙の山ができましてチリ交310号氏に連絡を取りたいのですが、との電話。近況などしばし雑談後、私の方から310号氏に連絡を入れる。今週も津の和菓子屋・月天心さんが目下改築中の家を見に来るとかで、それなら、とK子さんがを注文してあった“麩まんじゅう”をご主人が届けてくれる。さっそくいただいているところにK子さんが連絡した並木町Tさんと常連のFさんもやって来たので、カフェで一緒にコーヒータイム。
 夕方まで今夜の講演のレジメ整理。時間は30分なので、A4で4枚なら少し余裕があるかしらん。

 18時半、講演会場の片町ピルゼンへ。ここは老舗のビアホールで、案内どおり2階に上がったところすでに飲み会が始まっているではないか。あれあれと思いつつ奥のテーブルを覗くと、今回の主催者である「あすなろ倶楽部」会員とおぼしき10名ばかりの人がのんびり座っており、どうもこちら半分が講演会場のようだ。電話で何度かお話をした係のDさんらしき人が、先生(私のことです)スミマセンいつもと会場を変えてみたのですがこういう風になるとは思っていませんで……と恐縮している。
 19時、マイクもないので4つのテーブルの間に立ち、みなさんに聞こえるよう大きな声で、時には他のテーブルにビールを運ぶオネーサンをよけつつ、「線路の向こうは古本屋」と題して30分ばかりお話させていただくのであった。終了後、そのまま懇親会に移り、同席の会員の方たちと歓談する。
 21時解散となり、その足で柿木畠の「広坂ハイボール」に顔を出し、“上海そば”でビールを飲みながらオーナーの元気さんと近況等歓談。バスで帰宅後シャワーを浴びて、23:30就寝。

【本日の主夫&主婦レシピ】

<朝食> トースト/目玉焼き/珈琲
<昼食> オムレツ/ごはん
<夜食> 上海そば/日本海ビール


2009年6月23日(火) - 明日から夏休み

 昨夜の激しい雨も上がり、朝から涼しい風が店の中を通り抜けている。今日で今年の上半期も一区切り、明日から2週間の休暇だと思うと、今ひとつ本業に気合が入らぬ。誰か、気合だ!気合だ!とオヤジの背中を叩いてくれないものか。

 終日、いい感じでお客さんが来てくれて、明日からしばらくお休みだから、と声を掛けてくれるではないか。ありがたいです。

 夕方、自転車で今週末の九州・博多行きのJR券を買いに金沢駅へ。復路は直島に決定したことだし、久しぶりの国内旅行はお金もかかるけど(北欧に行くのもお金がかかるのは同じか)愉しみだ。戻ってくると、先日シルクロードの話を交わした女の子が来店、『クウネル』の増刊・第一号を気合で買ってくれたので、思わず気合で少しだけ値段を引いてしまった。

 夜、上半期の仕事納めを祝って缶ビールを2本K子さんといただく。よーし!明日から夏休みだ! 22:30就寝。


2009年6月21日(日) - 「ピック フィンランド デイ」

 ウォーキングから帰って、隣家の電気椅子に腰掛け朝刊読み。いつもの9時50分の朝食タイムに間に合わせようとせっせと開店準備をしたら、もう一汗かいてしまった。今日も暑くなりそうだ。

 午前、町内の顔見知りの女の子と叔母さんが一緒に来店、いつの間にか1年生になっていてびっくり。彼女が通う馬場小学校の1年のクラス全員で15名とか、街中はホント少子高齢化が進んでいるのです。朝倉摂さんが画いている福音館の『たくさんのふしぎ』を買ってもらって嬉しそうだ。
 夏休みに予定している九州・福岡行きのプラニングを少しする。

 午後、日差しはすっかり夏のもので、それでも昨日と違って風があるのでなんとかクーラーはつけずに済む。喫茶オクムラ夫妻来店、金沢市民芸術村でおこなわれている「ピック フィンランド デイ」に行ってきた帰りだそで、たくさん人がいましたよ、とのこと。イカッタ、イカッタ。
 富山からキセルシスターズ姉さんがご主人と自転車で現れる。まさか富山からこの自転車で、とは思えないが、彼らもフィンランドイベントに車で出かけてきて、そのまま積み込んできた自転車であうん堂に来てくださったそうな。初対面のご主人と、しばし自転車談義。

DSCF1721 夕方、私も負けじと自転車で(まあ車を持たないからだが)芸術村へ出かけ、終了前の会場の様子を見た後撤収に移る。世話人のS嬢と次回のイベントについて立ち話する。

 夜、今日も暑さに負けて缶ビールをクイクイと2本飲んだら、やっぱし22時にはベッドにひっくり返ってしまった。暑いので窓を半分開けておいたところ、夜中にK子さんが、ネ、ネコが、と一声。何ごとかと思いきや、窓の外の屋根から家に入ろうかという(これはK子さんの言)気配だったそうだ。ハイハイ、近所の野良猫が最近4匹仔を産んだからなあ。窓を閉め、水を飲んで再び寝る。

【本日の主夫&主婦レシピ】

<朝食> トースト/珈琲
<昼食> (頂き物の)土川そば
<夜食> イカの一夜干し/缶ビール/山菜おこわ


2009年6月20日(土) - 「ピック フィンランド デイ」 準備 2

 終日、明日のイベント「ピック フィンランド デイ」の資料作り。
 今日は暑くて午後には30℃を超えており、べとつく手の汗を拭きながら写真ごとにコメントを書き込んでいると、1年前のフィンランドでの楽しかった夏休みを思い出す。

 夕方、イベント会場となる金沢市民芸術村へ、出来上がった資料を抱えて自転車で出かける。会場で準備に当たっている世話人のM嬢としばし歓談後、指定された壁面に資料を画鋲でどんどん貼っていく。といってもA3版の用紙が10枚だから僅か5分で完了、帰りに中央郵便局でネットオークションの賞品を発送して東山に戻る。

 夜、今日の暑さで思わず缶ビールを2本飲んだら、やっぱしほろ酔いで、22時就寝。夜中にのどが渇き何度も起きては水を飲んでしまった。


2009年6月19日(金) - 『1Q84』

 午前、1週間ぶりにT歯科へ出かけ、今日で「右上5番」に関する一連の処置が終わるのだ……と思いきや、その隣の隣の歯(いわゆる「親しらず」)が駄目になってきて(4年前にも言われていたなあ)、ここはひとつ抜きますか、と言われた。目を開けると3人の歯科衛生士さんの顔があり、椅子を起こすとさらに二人の顔が目に入り思わず、ハイ次回にお願いします、と小さな声で答えるオヤジであった。

 午後、ハタリブックスさんに『座頭市本』の代金を振り込み、エクリ社Sさんには委託本の精算についてメールを入れる。先日は、引田かおり著『わたしの吉祥寺』や『アルネ/28号』が入荷するなど、新刊本屋さんのようだ。

 夜、途中になっているイベント資料に少し手を入れた後、読みかけの村上春樹『1Q84/book2』(新潮社)を一気に読み終える。小説に出てくるヤナーチェクのCDを買ってしまったというサーファーSさんの気持ち、わかるなあ。タフな青豆さんは切ないです。1:30就寝。


2009年6月18日(木) - カウリスマキ映画会 vol.1

 今朝のウォーキングは「パン屋」コースで金沢駅・百番街の「ジャーマン」にする。帰ってすぐに昨日のイベント資料作成のため、机の上に台紙やコピーした紙などを広げるあたり、ヤル気満々(というよりも時間がないのです)のオヤジであった。

DSCF1718 午前、黙々と資料作り。お昼前、母の付き添いでタクシーで駅前のA眼科へ出かけ、その後の状態を診てもらう。結果は上々で、最近メガネをかけなくてもよく見えるがいね、と母。終わって帰るころには予報どおりに、雨降り。

 午後、K子さんは映画を見に出かけ(帰ってから訊いたところ、二本見てきたそうな)、私は引き続き資料作りに励み、夕方までには8枚までなんとか形ができた。残りは明日にしよう、と隣家の電気椅子で村上本を読みふける。

 夜、kinoあうん堂はフィンランドの代表的な監督「アキ・カウリスマキ」特集の1回目で、「コントラクト・キラー」(1990年)を上映する。今夜は、俳句のIさんと仕事帰りのW嬢に私たちの4人であった。映画はカウリスマキらしい1本で、今も昔もそのトーンはまったく変わっていないことを認識する。上映後、4人でしばし映画談義。
 ネットオークション関連の連絡メールをいくつか済ませ、今夜も村上本を読みふけることにしよう。

【本日の主夫&主婦レシピ】

<朝食> トースト/菓子パン/珈琲
<昼食> (しら井さんの)昆布巻き・ニシン飴炊き/ごはん
<夜食> ニシン飴炊き/焼き茄子/キス煮/ごはん


2009年6月17日(水) - 「ピック フィンランド デイ」 準備1

 嬉しい定休日の朝食は、ウォーキングを兼ねて久しぶりに外食にしましょうか、とK子さんと武蔵に出て、ミスドでモーニング。メニューは、迷わず“ドーナッツ&コーヒー”である。9時を過ぎると店内にいるのは私たちだけで、みなさん会社で仕事を始める時間なんだなあ。隣の文具店・あらきで、今週末開催される北欧イベント「ピック フィンランド デイ」に出品するための文具類を買って帰る。

 午前、さっそく買ってきた文具類を広げ、イベント資料を作り始める。今回は、昨年夏のフィンランド旅行で書き留めたスケッチや写真等を台紙に切り張りしての『Suomen Kesaloma Vihko(フィンランド夏休み手帖)』をみなさんに見ていただこうと思う。スキャナで写真やメモを取り込んで……などということはまったくできないオヤジは、コピーとプリントアウトした紙を、ノリとハサミでひたすら貼り付けるのであった。

 そうこうしているうちに、梅は要りませんか? と8班Ayaさんが抱えてやってきたところに、三重の月点心さん夫妻が“麩饅頭”を抱えて顔を出してくれる。どうもどうも、とAyaさんと一緒にさっそく美味しくいただく始末。どーも仕事にはならないなあ。

 午後、マイペースでイベント資料作り。合間に月点心さんや担当建築家のKさんたちとお茶しながら歓談。それでも夕方までにはなんとか3枚形になる(予定は10枚なのです)。

 夜、村上春樹『1Q84/BOOK1』読了、待ちきれずBOOK2に取りかかる。0:30就寝。


2009年6月13日(土) - 静かなる週末3

 このところ開店時間の40分前には準備を終えるようにしている。理由は、いつもぎりぎりで掃除をおこなっていると仕事への余裕がなくなってしまい……というのはウソで、朝食を食べ損ねるからである。
 というわけで、今朝も10時には“トースト/珈琲”でゆっくりと朝食である。しかし、週末だというのに開店時間が過ぎてもお客さんが現れる気配はなく、上階で落札本の発送作業を済ませ、自転車で金沢駅の郵便局へ出しに行く。帰りに百番街にあるうつのみや書店で北尾トロさんの新刊『ぶらぶらヂンヂン古書の旅』(新潮文庫)を購入、レジにいたO店長としばし立ち話。

 午後、相変わらずお客さんの姿は数えるばかりで、帳場で買ってきたトロさんの文庫に目を通す。2年前に出版された同名の単行本の文庫化だが、トロさんの金沢古本旅ではあうん堂も一緒に愉しませていただいたいきさつが書かれており、読んでるとそのときのことが思い出される。単行本のときも嬉しかったが、こうして文庫になるなんて……。
 夕方まで例によって在庫本整理。

 夜、居酒屋あうん堂が開かれ、店のお客さんであるTさん夫妻にAさん一家(一家といっても1ヶ月前に生まれたばかりの赤ちゃんだが)、そして塗師見習いJさんとサルサ嬢Yさんの8名で愉快なひとときを過ごす。23:30解散、後片付けを済ませて、1:20就寝。


2009年6月12日(金) - 渤海人2

 8時、自転車でレンタカーを借りに出かけ、とんぼ返りで昨日準備した本の詰まったダンボール箱を積み込む。そのまま父と店の掃除を済ませて、手早く朝食。

 午前、野々市駅に隣接の交遊舎にて「古本市」に出席し、5点出品しての結果は3勝2敗。

 午後、フリ市(オークション)でなんとかもう1点落札してもらい、残った1箱を再び車に積み込んでからT歯科で治療を受けて東山に戻る。
 『本の雑誌/7月号』が届いており、沢野ひとしさんたちおじさん3人組が先月能登にやって来たときの様子を書いた『まぼろしの渤海国をさがせ』というタイトルのエッセイが掲載されている。金沢での食事会の折に面白い話を聞かせていただいたのだが、なぜ「渤海」なのか? ということがよくわからず、今日このエッセイを読んでナットク。興味のある方は本屋さんでお買い求めください。
 レンタカーを返して、帳場で在庫本整理。

 夜、ネット出品本のデータ整理とアップ。0:20就寝。


2009年6月11日(木) - 「座頭市」映画会 vol.1

 終日、明日の「古本市」に備えて出品本整理。

 このところ黙々と続けていた在庫本整理は、新書・文庫本を中心に段ボール箱で8箱になり、どんどん玄関先に積み上げてゆく。おかげで書庫にある大テーブルの上の文庫本の山が1/3になってしまった。例によって本整理の傍ら、さてこの(残してある)本をどうして売っていこうかの、と考えるも、よい手だてが浮かばないまま夕方になってしまった。

 夜、1年半ぶりの「kinoあうん堂」を開催する。今回は、ハタリブックスAさん渾身の『座頭市映画手帖』をテキストに、全26本を毎月1本ずつ見ていこうという新企画の第一回目である。映画はシリーズ第一作『座頭市物語』で、tutayaのネットレンタルである。前宣伝が不十分だったので今夜の観客は3名、まあいっか。
 制作されたのが1962年というから、この私ですら当時小学5年生だったわけで、もちろん白黒。勝新は一体いくつだったのか……若いなあ。映画は面白かったです。21時閉会。次回は、7月11日の土曜日で、それ以降も毎月11の日(theトウ・イチ)なので、興味がおありの方はあうん堂へどうぞ。
 村上本を読み続け、0:00就寝。


2009年6月10日(水) - 『おくりびと』 余話

 うれしい定休日は朝からどんよりとした梅雨空で、傘を持ってウォーキングに出かける。

 午前、あうん堂の会計整理。

 午後、K子さんと東別院での講演会に出かける。講師は映画『おくりびと』の原作でもある『納棺夫日記』の著者・青木新門氏である。最近親鸞に傾倒している囲碁のFさんにも声をかけてあったので、会場で待ち合わせて一緒に話を聴く。同書はすでに読んではいたのだが、あらためてご本人の声でご自身の生い立ちから納棺夫の仕事にいたる経緯を伺うと、思わず涙がこぼれてしまった。本題に入る前の映画制作にまつわる裏話が面白く、講演の組立てのうまさにも感心する。
DSCF1673 終了後参加者全員による「音読(おんどく)さん」の唱和は、なるほど今日の集まりが真宗門徒の会であったことを思い知らされる。入口で氏の著書にサインをいただき、3人で近くのコラボンに入り、しばし歓談。

 帰宅後、ハタリブックスAさんから『座頭市映画手帖』の追加注文分が届いている。留守電にあったin-kyoちえさんとあわせて二人にメールを入れたところで、K子さんのおごりで焼肉を食べに「テグ」へ行く。マスターから、今日金沢は梅雨に入った、と聞かされる。

 夜、隣家の電気椅子に腰掛け、村上春樹新刊『1Q84』を読みふける。23:10就寝。

【本日の主夫&主婦レシピ】

<朝食> トースト/珈琲
<昼食> 久留米ラーメン/ごはん
<夜食> (テグで)焼肉/生中2


2009年6月07日(日) - 静かなる週末2

 昨夜は寝るのが遅かったので、今朝のウォーキングはお休み。ワタシ一人で歩いてきたわ、と話すK子さんだが、下階に下りていくと玄関でドアの鍵を開けているではないか。嘘つきはナントカの始まりです。

 終日、今日もお客さんの姿は少なく、帳場と隣家の書庫を行ったり来たりしながら在庫本整理。

DSCF1656 夕方、岐阜から車でやってきたという本好きカップルが雑誌をまとめ買いして下さり、イカッタ。コラボンで個展を開催中の針金作家・八百魚さんが、先日お願いしてあった作品を届けに来てくれる。なるほどこういう具合に出来上がるんだ……とK子さんと感心する。八百魚さんは今夜名古屋に引き上げるそうだが、彼の作品は来週末(14日)まで展示販売されているので、どうぞ足をお運びください。

 夜、NHK『天地人』を見た後、再び隣家で在庫本整理。古本屋魂が熱くなっているのだ。23:20就寝。


2009年6月06日(土) - 静かなる週末1

「百万石まつり」が始まっている。昨夜の“灯篭流し”もその行事の一つだが、今日はメインの“百万石行列”である。以前は橋場町を通るコースだったのでふらりと見に行ったこともあったが、さしたる興味もないからすぐに引き上げ、ここ5年間は目にしていない。市民の盛り上がりも今ひとつかな(とこれは私の想像です)。

 午前、帳場で買取り本整理兼店番。お客さんはどこへいったか、静かで作業がはかどってしょうがない。

DSCF1637 午後、3年前札幌からあうん堂を訪ねてくださったOさんから小さな荷物が届き、中を開けると手のひらサイズの、いわゆる『豆本』が出てきた。添えられた手紙を読むと、Oさんは2005年から手作りで小さな本(豆本)を制作している「シミー書房」のメンバー(二人組)のお一人だそうな。
 30頁に満たないこれらの豆本には、ペン画で優しい雰囲気の人物や風景とともに小文が載っていて、あらためて豆本の楽しさが伝わってくる。百聞は一見にしかず、カフェの棚に並べますので、手にとってごらんください。

 Tさんご夫妻が段ボール一箱分の蔵書を持って来店、Tさんにお願いしたいことがあったので、しばしナイショ話。この間も目立ってお客さんの姿はなし。

 夜、柿木畠にあるギャラリーカフェ・ミュゼでおこなわれる「野上裕章/語りの会・第二夜」に一人で出かける。野上さんはあうん堂のお客さんなので、お仕事のことはいろいろ話を伺ってはいたのだが、氏のパフォーマンスを見て驚いてしまった。テキストは泉鏡花の『海人別荘』で、しばし鏡花の妖しい世界に入り込む。
 香林坊界隈は「百万石おどり」が終わったあとらしくかなりの人が出ており、自転車を引っ張りながら人ごみを抜けて帰宅。カフェではK子さんたちがワークショップを続けており、隣家で在庫本整理をおこなう。W杯最終予選のウズベキスタン戦を見て、1:30就寝。


2009年6月05日(金) - 灯篭流し

 9時5分前、自転車でT歯科医院に到着すると、看護婦さん(今は看護士さんだ)3人が待合室を掃除していた。仕事の始まりはこうでなくっちゃ。開店(いや開院だ)と同時に虫歯の治療薬を取り替えること4分で完了、今度は月曜の10時に来てくださいね、と言われる。近江町市場でK子さんに頼まれた“ぶり/サーモン”を買って帰宅。

DSCF1639 ハタリAさんに、昨日送っていただいた「座頭市映画手帖petit」(ハタリブックス)の追加申し込みと、今度あうん堂でおこなう『座頭市映画祭』(スミマセンちょっと大げさでした)の件でいくつかあつかましいお願いの電話を入れたところ、快く引き受けていただいた(と思う)。引き続き、近況等四方山話。彼女がプロデュースしたCD『easygoing!』(KITO,Akira Brass Band)も一緒に届いているので、これを聞きながら朝食にしよう。

 午前、TUTAYAネットレンタルで申し込んだDVD(座頭市)の発送状況をチェック。「予約中」とあり、上映日はまだ決められないなあ。

 午後、8班AyaさんとガラスのIさんがあうん堂の「ギャラリー時々」でのイベントの件で来店、大まかな開催日についてミーティング。コラボンで開催中の『八百魚 針金牧場in金沢』(〜6/14)の作家さんがお昼を食べに来てくれたので、K子さんが注文制作を依頼している。
 帳場と隣家の書庫を行ったり来たりしながら、古本屋仕事。

DSCF1635 夜、K子さんはヨガに出かけたので私は浅野川でおこなわれている「灯篭流し」をちょっと覗きに行き、帰ってから一人で夕食。その後、隣家の電気椅子で椎名誠『続・大きな約束』(集英社)読了。そのまま書庫で在庫本を整理して、23:50就寝。


2009年6月04日(木) - 不安なパソコン3

 一昨日のハトさんに続き、昨夜屋根裏部屋に泊まった月天心三夫妻とウォーキング&カフェ・モーニング。打ち合わせのため近所に来ていた8班Ayaさんが顔を出したので、しばし5人で四方山話。定休日はいいもんです。
 11時、タクシーで母と駅前のA眼科クリニックへ出かけ、終わったのは13時過ぎであった。

DSCF1631 午後、不安なパソコンのメンテナンスのため電脳師Kさんが来てくれて、ファンを取り替えてくれる。なるほど、起動時に表示が出ていた「警告/ファン」の文字が消えている。よし、これで一安心だ。
 事務所に戻るというKさんの車で香林坊までK子さんともども送ってもらい、シネモンドで映画『ホルテンさんのはじめての冒険』(監督・脚本:ベント・ハーメル/出演:ボード・オーヴェ、ギタ・ナービュ)を見る。主人公のホルテンさんはノルウェイ鉄道の「ベルゲン特急」の運転士……ときただけでこれは見逃すわけにはいかないのである。肝心の鉄道シーンは僅かだったが、独特のユーモアにあふれた、いささか奇妙な展開のこの映画、カウリスマキの世界と似ていて面白い。☆4.0点。オスロとベルゲンの駅の風景が懐かしいなあ。
 近江町市場内の回転寿司屋で夕食を済ませ、19時帰宅。

 夜、隣家の電気椅子に腰掛け、読み続けていた村上春樹『ねじまき鳥クロニクル(全3部)』(新潮文庫)をようやく読了。さて、次はいよいよ新作『1Q84』だ。
 パソコンを快調に立ち上げ、ネットでジャズを聴きながら日記の書き込みとアップ。続けて会計整理といこう。

【本日の主夫&主婦レシピ】

<朝食> カフェ・モーニング
<昼食> (できあいの)エビフライ・メンチカツ/ごはん
<夜食> (廻る)寿司


2009年6月03日(水) - 歯医者2

 7時、屋根裏部屋に泊まっているハトさんも一緒にウォーキングを予定していたが、寝坊しているようで現れず、K子さんと二人で出かける。帰宅後カフェの掃除を早めに済ませ、朝食の予定時刻の9時にはピッタシ現れたハトさんと“カフェ・モーニング”。
 最近の彼女の仕事のことなどあれこれ歓談した後、21世紀美術館に寄っていくという彼女を物知りTさんの車(定休日で駐車場が空いていることから出勤のための車を停めているのである)で送ってあげ、そのままT歯科医院へ向かう。今日は先日治療した虫歯の薬を取り替えるだけだったので、15分で終了してしまった。
 お昼まで、東京・BOOK246から注文のあった『そらあるき09』の発送作業。

 午後、日記をアップした後久しぶりにベッドに寝転び、のんびり文庫本を読みふける。

 夜、主計町にある町家で「町家巡遊09」のスタッフミーティングに出席。
 終了後近所のテグに移動し、「東山ほがらか倶楽部/6月例会」に出席する。参加メンバーは、大人10名+小人2名と大人数で、テグの定番メニューを一通り注文して愉快に過ごす。22時半解散となり、馬場一番町8班のhappaさん夫妻は途中まで、この秋に町内に引越し予定の1班・月天心夫妻は屋根裏部屋に泊まるので家まで一緒に帰ってくる。23:30就寝。

【本日の主夫&主婦レシピ】

<朝食> 自家製パン/目玉焼き/サラダ/小松菜ジュース/珈琲
<昼食> ごはんですよ/ごはん
<夜食> (テグで)焼肉/生中3



2009年6月02日(火) - 均一本箱

 終日、在庫本整理。

 汗ばむような陽気になり、隣家でラジオを聴きながら作業していると、午前中で金沢・29.1度に小松では30度を越え今年初めての真夏日です、と言っている。
 お昼に店に戻るがお客さんの姿はなく、K子さんが上階から降りてきて、今日は暑いから“冷麦”よ、と一言。なるほどすでに彼女は食べ終えたらしく、キッチンにはお湯が沸騰しているので二束茹でて昼食にする。

DSCF1628 15時、なんとか隣家の玄関と1階の本を片付けたので、仕上げに掃除機をかけて店に戻る。整理中に出てきた本の一部を「150円均一本」として玄関先に置いてみよう。
 夕方まで顔なじみの俳句のIさんはじめ、並木町Tさん、サプリMさん、今夜屋根裏部屋に泊まるハトさんとコラボンO店長、そして惣菜Oさんに川端Fさんと順次雑談。もちろん手と目は帳場の机の上のノートPCを相手に蔵書のデータ整理をしているのです。

 夜、明日はお休みなので“缶ビール”を思い切って2本口にし、そのままシャワーを浴びてベッドにひっくり返る。22:50就寝。

【本日の主夫&主婦レシピ】

<朝食> トースト/珈琲
<昼食> 冷麦
<夜食> 冷奴/ネギトロ/缶ビール2/ごはん




2009年6月01日(月) - 歯医者1

 今日から6月。ウォーキングの途中で歯がうずき出し、昨夜痛かったことを思い出した。実は3週間前から時々冷たい水が歯に沁みてはいたのだが、どうも歯医者に行くのは億劫なのでそのままにしておいたのである。
 店の掃除を済ませてから自転車でかかりつけのT歯科医院に出かけ、歯が痛いのですが(あたり前か)、と看護婦さんに告げて診察を待つ。すぐに呼ばれて診察台に寝転がり、検査の結果は、虫歯ですね、と一言。ただし、表面からではなんともないから検診ではわからないでしょう、と先生。麻酔注射を打って治療を受けること20分、おかげで痛みは取れてイカッタ。

 午前、不安なパソコンでメールチェックと日記をアップ。

 午後、隣家で在庫本整理。明日、屋根裏部屋にハトさんが泊まるので、このままでは足の踏み場がないのである。ちり紙交換の310号車さんに明日来てもらうよう会社に連絡を入れたので、片づけにも気合が入る。途中で『Mun Helsinki』の精算について委託をお願いしている3店にメールを入れる。その後整理を続けるもののきりがなく、店に戻ると並木町Tさんが“五色饅頭”をお土産に下さったので、K子さんとTさんの3人でお茶する。まいどNさんが、無農薬の“ほうれん草”や、と一袋もって来てくれたので、炊事当番たるオヤジは上階で夕食用にせっせと茹で上げ、“おひたし/玉子とじ”の2品が今夜のメニューとなる。

 夜、再び隣家で在庫本整理。21時半、今夜はここまでにしておこう。今日は本が一冊しか売れず、おかげで会計整理は2分で終了。喜んでいいのかどうか……。「東山ほがらか倶楽部」の例会案内をメールで発信していたら、0時を回ってしまった。

【本日の主夫&主婦レシピ】

<朝食> トースト/珈琲
<昼食> (できあいの)コロッケ・串カツ/ごはん
<夜食> ほうれん草のおひたし/玉子とじ/ごはん


 

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